ゆとり教育、真夏日、待宵の月 2014-09-07 [好きな言葉や拙見]
秋晴れ、
というよりも真夏日、気温は30℃を越えました。
外も暑いけど、ブログを書きに2階に上がると室温35℃、
こりゃ猛暑日だ。
9月初旬の梨園を望む。
7月7日のときや7月31日のときと梨山は同じようですが、手前の田んぼが、青々とした稲から黄金の稲穂に変わりました。
注意深く見ると、左下の段の田んぼの稲が倒れています。正面の田んぼの稲は直立。
稔り具合は左の田んぼのほうが良かったのに。
豪雨のせいで自分の重さに負けたのでしょうか。
それぞれ別の方がつくられているので論評すべきではないのについ書いてしまいます。
何度失敗してきたことか。
廊下のちゃとらんとふーちゃんもすっかり寛いで、
ぐうたらモード。
猫砂の箱、彼らのお気に入りで、動かせなくなりました。
中の袋だけ使っているので、ちゃとらんの箱が強度不足になりかけてます。
横着になって、カメラを向けても目すら開けません。
いつもなら半眼のふーちゃんも珍しく無警戒モードに。
ぼくも会心作をペットボトルに詰めて観賞。やがて鑑賞。
たぶん酒精度10度ほどですが、欲を出してブドウ糖を添加、
現在、頻りに発泡中。
酒精度を清酒並に上げてみせるぞ。
でも、あまり度数を上げるとたくさん飲めなくなるので難しいところ。
早死にと言えば、烏瓜カラスウリをせっかく紹介したのに、
今日見ると蔓が枯れていました。
犯人はぼく。
法面の笹や蔓草を刈っているときに烏瓜の蔓の根元を切っていました。
勿体無いというか可哀想なことをしました。
ハマコウさまのブログで「一斉授業の復権」久保齋 子どもの未来社 2005年から「新しい学力観の4つの過ち」が紹介されていました。
新しい学力観というのは巷間「ゆとり教育」と呼ばれていた学校教育のことで、2000年から10年あまり続きました。
とてもわかりやすい生まれた年と学習指導要領の対応表が作者CosAさまによるパブリック・ドメインとしてアップされていましたので貼っておきます。
赤色が「ゆとり教育」で習った学年です。中間色は移行措置の学年で、学校によって指導単元にばらつきがあったりする学年。「ゆとり教育」内容の大学受験生は今の27歳から19歳までの人たちになります。
4つの過ちのうち、
○「個性の尊重」という美名のもとに個の成長を保障しない体験至上主義のがさつな教育をはびこらせた。
○「指導すべきでない,支援すべきだ」という間違った指導理念と態度主義の評価は,子どもから「できる」喜びとやる気を奪った。
○子どもの興味から授業を創るという嘘と幻想を振りまき,教師の尊厳を傷つけ,一斉授業の技を萎えさせた。
の3つが、ぼく自身、塾現場で、特に痛感していたことです。
これはまずいというので、「脱ゆとり教育」が小学校では2011年度、中学校では2012年度から完全実施され、高校では2013年度入学者以降に対して完全に実施されました。
しかし、その子どもたちを教える若い教師は「ゆとり教育」で育っており、初等教育・前期中等教育の教師の場合、教えるカリキュラムが自分の習ってきた課程と食い違いすぎて、体験に基づいた力強い言葉で語れないこともあるのではないでしょうか。
ところで、
曽野綾子氏の夫にして文化庁長官を務め、ゆとり教育に転換したときの責任者 三浦朱門氏(1926年大正15年生まれでご存命、88歳、北杜夫氏は既に鬼籍に(;_;))は後に、ゆとり教育について、新自由主義的な発想から、多数の凡人の中に必ずいるはずの数少ないエリートを見つけて伸ばすための「選民教育」であると述べています。
ゆとり教育を主導した当時の文部官僚 寺脇研氏は、多くの個性のある子供たちの中で勉強の嫌いな子に無理して偏差値教育をしてもしょうがないと主張していたとのことです。
マスコミは、ゆとり教育によって子どもたちの学力が低下したと騒ぎ、文科省の新学力観は失敗であったかのように報道しましたが、三浦氏や寺脇氏の発言によると、文部科学省の本来の目的は見事に達成できていたわけです。
学習塾業界もゆとり教育と学力低下を騒ぐマスコミのお蔭で十年長く生き延びた面もあります。
ふーちゃん「自分のやりたいことだけをやればいい、嫌なことはしなくていいよ、というのがゆとり教育ならば、とってもいいじゃないの。そんな社会をつくりたかったんじゃないの」
ちゃとらん「おれたちみたいに、それで一生、暮らせるんならな。んっ、暮らせているぞ。螽斯人生を送って年金を納めずに老後を迎えた人が普通に生活保護を受けられて、細々と国民年金を受給している人よりも、病院を利用しまくり食事は自分で作らずに消費活動に精出しているぞ」
先憂後楽に対して先楽後憂の制度で育った今の19歳から27歳の若者たちよ、ぜひ社会に出てから切磋琢磨して、ゆとり教育世代などとレッテルを貼るぼくのような連中が羨むような充実した人生を送ってください。