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鶏骨が三和土に? 森鴎外の沐浴法 2015-01-30 [好きな言葉や拙見]

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今朝は、晴れの国岡山の雪は本来こんな感じという、厳しくない積雪。
瀬戸内気候の影響を受ける吉備高原に位置する美咲町、
今冬前半の大雪や厳寒が異常でした。 
 
屋内では今朝、三和土に鶏骨^^;が転がっていた。
一昨日、ちゃとらんたちのおやつに遣った鶏腿の骨。
鶏骨は縦に裂けて鋭く刺さるので猫に遣ってはいけないみたいですが、
猫を信頼する私は普通に与えます。
 
ちゃとらんとふーちゃんは軟骨のところだけを上手に食べます。
アメメとみうめは舐めるだけ。
ノルくんはそっぽを向きます。
 
このあたりも昨今の育猫書は過保護気味。
野良猫たちは腹が減ったら鳩や鶏くらい狩っていたはずです。
アドレナリン全開で血まみれの内蔵や骨を齧っていたことでしょう。
棘が刺さるだの言っている場合ではありません。
箸が二度も喉に突き刺さったことのある私が保証します。

幼少の頃、祭の綿飴だったかを咥えたまま転んだとき、軸の割り箸が咽喉に刺さって大出血したときと、学習塾会社員時代に、塗り箸を口に咥えたままガスコンロ台だったかシンクだったかの何かを取ろうと屈んだときに塗り箸が咽喉に深めに刺さって口の中でぶらぶら(;_;)、痛みよりも不安のあまり半休を取ってシミズ外科で診察してもらったときと、生命には別状無し。二度も阿呆ですね。

ちなみに、綿菓子を食べていた男児が転んで割り箸が小脳に達していて亡くなった杏林大病院割りばし死事件が起きたのは1999年のことでした。
この事件の検察による取り調べの酷さといったら。
医師が「前例がなく、機序の察しがつかないので予見できなかった」と供述すると、検察官は激昂して「そんなことはないだろう。現実にあったじゃないか」「(それならば)君の患者はみんな死ぬんだな」と怒鳴り散らした。また調書の訂正点を医師に確認するため検察官が調書を読み上げる際に、小声で聞こえないところがあり、不審に思いその部分を聞き直したところ、供述していない「もう少し注意すればよかった」と恣意的に反省文の形式に意図的かつ不当に改竄されていた。医師がこれに抗議しこの部分の訂正を求めたところ「これはな、検事さまが作るもんなんだ。だから君が言う通りには訂正しない」などと怒鳴り、拒否した(Wikipediaより)と伝えられる。
また、マスコミ報道の酷さといったら。
それまで、大病院の勤務医は労働条件に見合わない低収入や過酷な勤務状況に対しても、不満を自ら封印して社会のために貢献してきたが、この事件を機に自分も犯罪者として糾弾される可能性があると考えるようになり、専門外の診療を避ける傾向が強まった。また、多くの中小の救急病院は、紛争を恐れて救急医療から撤退した。割り箸事件で(無実であり無罪になった)医師への刑事責任追及をワイドショーなどで煽ったマスコミの報道こそが今日の医療の危機的状況を作り出した(Wikipediaより)と言われている。

閑話休題、
生徒を昨夜お迎えにみえた母親の目にも鶏骨は触れていたはず。
玄関に鶏の骨の転がっている教室(^_^;)をお母様がどうご覧になったか、
厚顔な私も些か気懸かりです。
 
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昨夜の勉強室に乱入してきたちゃとらんとアメメ(臀部のみ) 
 
DSCF5029.jpg 
夜中の冷え込みを知ることもなく、夜もすがら赤外線を浴びるふーちゃん。
レンズが温度差に曇っていました。 
 

昨日の調べ学習の最後に紹介した「鴎外の風呂入らず」に関して、面白い記述を見つけたので紹介します。例によって、ご多忙の方にては飛ばされたく。

渋川驍「森鴎外作家と作品」より
彼は、永い間の習慣として、銭湯にも自宅の湯にも入らず、朝夕バケツ一杯の湯で体を拭いていた。戦地での習慣を適当と考えたものであろう。(中略)鴎外が、常に自分の生活を、意志的に強く律してゆこうとした人であることを見ないわけにはいかない。おそらく勤務で、一日の大半の時間を奪われる彼は、残った時間を、できるだけ有効に生かそうと努めたにちがいない。バケツの湯で体を拭くにとどめたのも、入浴の時間に多く費やされるの嫌ったのかもしれない。

森於菟「子規 緑雨 鴎外の垢」より
私の父が湯に入らぬ事は有名でこれは書生時代に浴場が不潔だからというので行かぬ習慣になったのであろうが、家に風呂があるようになってからもそうであった。朝起床してすぐと夕方役所から帰ってからと二回、狭い日本風の室を洗面所にしてそこには古びた鏡台と座るに足るだけの蓙(ゴザ)と手拭掛とがあって、蓙の上にはどれも真鍮の金盥と湯沸と大形の口漱ぎがあった。平常着の父はここにあぐらをかいてまず漱をし次に湯を金盥にうつして上半身だけ肌をぬいでそれで全身を拭うのである。汚水はすべて皆わきにあるバケツに捨てる。この間に西洋剃刀で顔を剃る事もあるが終始手順がきまっていて一滴の水も蓙の外に滴さない。すべてが父の頭の中と同様に秩序整然としているのである。母がこれを「お茶の湯のよう」と評したのは正に適切である。つかう手拭は一つで顔をふくのも股の間を拭うのも同一である。「人が汚いというがおれのからだに汚い所はない」と父自身が書いているとおりすこぶる自信の強い男であった。父はこの習慣のために水の不足な戦地などで他人のように困らなかったそうである。

研究家と娘さんの文章で触れられていないが、鴎外の独特の沐浴法はドイツ留学時代の経験が始まりと言われ、ドイツの最新の細菌学・衛生学を踏まえての方法であったと思われる。
鴎外の写真や一部の作品から固陋な人物像を思い浮かべる人も多いかも知れないが、彼が進取の人であったことが覗える。

という次第で、同好の士かと喜んでいたところ、鴎外先生の「風呂入らず」は清潔・潔癖志向からのものであり、野人の私の対極の人であられました。
 私が共生できるのは猫に限られそうです。
 
それでは皆様、
あ 有難いなあ
し 幸せだなあ
た 楽しいなあ

都会の人も食材の自給を楽しみましょう(^_^)v
読んでくださってありがとうございますm(__)m
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ニッキー

大丈夫!
「にゃんこさんがいるから~」ときっと暖かい目で見てくれてますよ(^O^)
by ニッキー (2015-01-30 15:30) 

kontenten

鶏の骨もですが、スルメイカを与えると腰を抜かすって
昔、親父が申しておりましたが・・・或る友人は大好きだからって
スルメを猫に与えているそうですが、問題なし^^;Aアセアセ
ホント、常識と思われる事を疑ってしまいますよね(w)
でも権威で押付はいけません・・・いえいえ、何でもないですよ(><)
 さて、今・・・いい加減なTV番組で、いい加減な女優が
『私、虫歯になった事がありません』って云っておりましたが
私も、毎朝歯を磨く習慣がない頃は、虫歯になった事がありませんでした。
お風呂の件と同じく、歯磨きにも疑問を感じますね(^^)。
by kontenten (2015-01-30 20:37) 

green_blue_sky

猫はうまく食べますね(^_^;)
by green_blue_sky (2015-01-30 22:24) 

mayu

最近、割りばしがついてない袋入りの綿菓子を食べました。時代は変わったのかな。まさか、便利だと思っていた割りばしで事故が起こるなんて、大人は考えないですからねぇ
by mayu (2015-01-31 10:51) 

ojioji

green_blue_skyさま、幸いわが家の野良出身組は上手く食べます。
純血ペット組には骨なんて食べ物ではないのでしょうね。猫缶には入っているというのに。
ヒトも鯛とかの硬骨魚を上手く食べる子もいれば、下手で喉に骨を刺さらせる子もいるのでしょうね。防ぐよりも経験して慣れさせるほうがその子のためなのでしょうが、今はなんでも防御主義のような。ウイルスから怪我まで。
by ojioji (2015-01-31 12:05) 

ojioji

kontentenさま、毎朝の歯磨き習慣後に虫歯が出来たのでしょうか、ご愁傷様です。
虫歯は食べ物によるみたいですね。現代日本の贅を尽くした食事だと歯磨きが重要でしょうが、加工品や砂糖類を摂らない食事だと歯磨きは不要でしょうね、但し、歯周病が加齢と共に。隙間の掃除やマッサージは大切みたいです。

常識を全部否定するのじゃあないけれど、時代とともに変わる常識を疑うのは大切。要は自分にとってどうかを自分で考えて判断すればよいのでしょうね。
と極めて健全な意見を述べました(^^)

by ojioji (2015-01-31 12:05) 

ojioji

mayuさま、割り箸の付いてないのがあるのですか。事故防止なのでしょうね。
子どもは口に咥えて走っちゃうから危険。おっと、私は今でも人目が無いためよく箸を咥えて俎板とガス台、おっとIH台を行ったり来たり^^;
by ojioji (2015-01-31 12:05) 

ojioji

ニッキーさま、ありがとうございます(^^)
子どもの頃、実家の玄関口に鰯の頭を割り箸^^;に刺して飾っていたら、
来訪者がギョッとして飛び退いたことがありました^^;。
節分の焼き嗅がしだったのに。
と書いてから、正確に記憶をたどると、
鰯の真似をして鶏の頭を飾ったのでした。
叱られました。
常識の無い子どもだったもようです。
by ojioji (2015-01-31 12:11) 

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