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荒神様の甘酒祀り、弥五郎の鎮霊 2016-01-11 [地元の紹介 美咲町打穴西豊坂上]

ブログ記事タイトルの年号が2015のままでした。
去年の荒神様祀りの記事を検索していて発見。
訂正・保存が手間なので、本日の記事から直しました。
塾時代も、年が変わったのに旧い西暦を領収書に記入していました。
脳の思考回路を通さずに指が勝手に動くのかなあ。
と困惑しつつ、一年前にも、全く同じミスとその考察をしていたのでした(^^;)

そんなぼくと同じく、呆け気味のアメメくん。 
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或るときは生き神様、或るときは水飲み猫、ちょっとへっぴり腰。

神様と云えば、
今日は株内(かぶうち、本家・分家の関係にある一族)の祈祷と荒神祀りの日。 
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氏神様(産土神社)である榊葉神社、今朝9時。
株内が集まって、神主様に祈祷していただいた。

今から四百年前、ご先祖様が、浪人者弥五郎を大阪の陣に派兵しておいて、帰還した彼に恩賞を遣るのが惜しくなったのか、酒に酔わせた弥五郎を夕闇に乗じて斬殺したそうな。「おのれ、騙し討とは卑怯なり!子々孫々まで祟ってやるぞ〜」と断末魔の弥五郎。爾来、一族に禍事(まがごと)が続いたそうな。そこで、弥五郎の御霊(みたま)を鎮めようと、年始に祈祷をするようになったのじゃ。

こんな因襲、もうええやんm(_ _)m
と理性的に思いつつ、いや待てよ、
こうして毎年、株内が集い、
気の毒の一語の弥五郎を悼み、
先祖の悪行に胸を痛めることによって、日日、
パチンコやゴルフのような亡国のレジャーにうつつを抜かすこと無く、
正しい道を歩めるよう自らを律せているのではないか、
と21世紀の今だからこそ意味がある気がしてまいりました。

一方的な被害者 弥五郎の鎮霊祈祷に続いて、
徒歩10分程のところにある堂山に移動して、
同じく株内の荒神(こうじん)祀り
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大好きな焚き火(*^^*)
新年早々、3mはあろうかという炎(原因^^;は実家の荏胡麻の枯れ枝投入)
中1の女子から今年95歳になられるお婆さま(大正十年生)まで、集う老若男女。
個人情報保護とやら言われる時代ですが、逃亡者でもないのに顔をぼかしたりするような失礼なことはようしません。
 
荒神(こうじん)とは荒ぶる神・荒魂(あらみたま・荒御魂)の一種で、
屋外に祀る地荒神には氏神・山の神の性格もあるそうです。
荒神信仰は瀬戸内地方で盛んだったそうで、
地元岡山には荒神社が約200社と全国で最も多いもようです。
難しいことはさて置き、ぼくにとっては、山中に祀った祠に同族の株内が集まって甘酒をいただくお祀りの日です。  
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昨年は40年振りに参加、皆さんの顔を覚えたり思い出したりするのに大変。
今年は様子もわかり、少しリラックス。
炎が燃え盛り、いよいよ神主様の祈祷が始まります。 
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榊葉神社宮司井上神主様による厳かな大祓詞(おおはらえのことば)。 
一昨年の帰郷以来、たぶん五回目の拝聴。
 
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氏神様に捧げる霊験あらたかなる祝詞(ノリト)
山の中でのパフォーマンスm(_ _)mは映画の場面のようです。

祭祀の後は、熱い甘酒で冷えた身体が温まりました。
当番のおばさま方、ありがとうございます。
株というと株式を思い浮かべる都会暮らしと違って、
年に一度、本来の意味での株(一族)を意識するのも良いものです。
 
今日の収穫ちょっぴりは、 
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傘が開いた椎茸たち。二股に分かれた珍しいやつ=奇形も。
蝋梅は三分咲き。全国各地、ほんとに早いですね。 
 
DSCF1077.jpg
アメメくん、わざわざ縁の高いところから飲まなくてもよいのに。
それとも、お腹で支えているのかなあ。
謎の行動が多い昨今です。 
 

わがままではなく、ありのままに
都市の方も食材の自給を楽しみましょう
読んでくださってありがとうございます(=^・^=)
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コメント 26

ゆきち

ニャンコは自らハードル上げること、あります。
ウチのもダンボールのふた開いているのに、横の穴から手を突っ込んでおもちゃを取ろうとします^^;
なるほど、株内の株は一族なのですね!
by ゆきち (2016-01-11 21:57) 

toshi

最近は焚火を見かけなくなりましたね。
そとで行われる神主さんの神事もいいですね。
by toshi (2016-01-12 07:00) 

cooper

珍しい行事のご紹介ありがとうございます。
当地は各地からの開拓者の集まりで、諸々の事情で簡素化や消えていった
行事が多々あると思います。実際に子供の頃両親(各家庭)で行っていた 田の神様、水神様への感謝の行事はすっかりありません。
ブログを始めて知ることが沢山です。
by cooper (2016-01-12 08:17) 

ojioji

ゆきちさま、コメントありがとうございます
あっ、そうか、アメメは修行しているのでしたか(=^ω^=)
田舎には、株内とか講組(こうぐみ、元々は一族や地域で神仏を拝むグループ、今は葬儀のとき集まって手伝う?)とか、都市部ではあまり聞かない昔からのしきたりが今も残っているようです。が、次の代まで引き継がれるかどうか、地元では過渡期の気がします。都市部にはねずみ講があったか(^^;)
by ojioji (2016-01-12 08:34) 

ojioji

toshiさま、コメントありがとうございます
昨日の焚き火がぼくには焚き初めでした。
荒神信仰とか、宗教以前のアニミズムそのもので、現代日本で蔑ろにされた自然を崇拝する神事は大切にしたいものです。「もののけ姫」を見に行かれる人たちはぜひ本物の森林に分け入って一夜を過ごすことをお勧めします。暗闇とその中で聞こえる音、自然に自然を畏怖する氣持ちに。都会のネオンの不夜城が悪霊の仕業に見えます(^^;)
by ojioji (2016-01-12 08:34) 

ニッキー

老若男女が参加するこういう地域の祀り、地域のつながりを大事にしててすっごく良いですねぇ^^
残念ながら今ではこういうのをしてる地域はあまりないでしょうねぇ(*_*)
アメメ様、やはりにゃんこ様だから自ら高度な技を^m^
by ニッキー (2016-01-12 08:47) 

ojioji

cooperさま、コメントありがとうございます
北海道に移られた人たちは、因襲をリセット出来た利点もあるのでしょうね。
アイヌと呼ばれる交雑集団の方も含めて、エスニックのるつぼである北海道は、伝統文化と対極に位置する、異文化交流の最先端かと。北海道の時代になると勝手に思っております。(既にそうなっている?)
水神様、祖母の代まではとても大切にしていました。
井戸から水道になった母の代で形式的に祀るようになり、
今日では形骸化して、ぼくはまとめて御札を貼っているだけ。
ところで、お怪我たいへんでしたね。シェリーさんと散歩できるようになられたとのこと、良かったです。冬、室内が日本一暖かいとは何より、羨ましい(^_^)、快復もお早いかと。オジロワシの季節ですね。写真でも畏怖の氣持ちになります。鏡開き、わが家の鏡餅はカビが来そうだったので、一足早くに食っちゃいました(^^;)
by ojioji (2016-01-12 08:48) 

ojioji

ニッキーさま、コメントありがとうございます
客観的には、このような行事、引き継がれてほしいなあと思いつつ、自分との関わりでは、今の生活では必要とされなくなっているのかなあ、精神面でも、という思いも半分ちょっとあり。次の世代でどうなるかです。そもそも次の世代の居住者が何人になることやら(^^;)、あっ、都市からの居住者は増えているので、北海道のような道を歩むかもです。
アメメ、やはり自らにハードルを課しているのでしょうか。合理主義者のぼく^^;には理解が及びません。単なるボケ老猫のような。

by ojioji (2016-01-12 08:54) 

kontenten

工作機械の掃除に使う小さな箒を荒神箒と呼んでいます。
なので、荒神(こうじん)は、読めました(^_^;)
 さて、弥五郎さん・・・災難でしたね(><)
そう云えば、平将門さんも・・・裏切られて殺されて・・・神様に・・・
アメメくんも、飲み難い場所からわざわざ飲むとは・・・
我が家の猫たちもブラインドサイドから通ります(w)。
by kontenten (2016-01-12 15:44) 

figaro

私も約30年ぶりの実家なので、見覚えがあっても
名前が思い出せない人がたくさんいます^^;
地元の行事も色々知っておきたいと思います。
by figaro (2016-01-12 19:08) 

讃岐人

伝統のある家系なんですね。盛大ですね。今も同族の伝統を守り伝えているのは、素晴らしいことです。
by 讃岐人 (2016-01-12 20:30) 

まりりん

株ってもともと一族という意味だったんですね。
勉強になりました。
そして、びっくりしました。
株のつく漢字の熟語を考えながら・・・
by まりりん (2016-01-12 20:56) 

あーちゃ

顔をぼかさなくても
判断できない程度の距離感の写真
わきまえてますねー
さすがです。
たまに、一緒に撮った写真載せてもいいですか?と言われるのですが
見ず知らずの人のブログやFBに載るのは
抵抗がありますねー
まあ、そんな認識も、女の子を持つママ友から
教わったのですが。
何に利用するかわからない世の中
自分の顔以外は、気をつけましょうー
by あーちゃ (2016-01-12 21:38) 

amaguri

後ろの襖が凄い事になっていますね。
以前の我が家では網戸を破って出入するネコちゃんがいて、張り替えても、張り替えても破るので「無駄な事」とあきらめ何年もほっておいたことが有りますが、今の4ニャンは爪は段ボールの爪とぎで自主的に研ぎ、借家住まいの飼い主を気遣ってくれます。
新入りのみよ子お嬢さんは我が家に来た当初は畳で爪を研いでいましたが、プリッツエル王子の指導により段ボールの爪とぎで爪を研ぐようになりました。(*^-^*)
by amaguri (2016-01-12 22:31) 

ojioji

kontentenさま、コメントありがとうございます
荒神箒の荒神は屋内の荒神のことで、こちらでオドクウ様(オドクッ様)と呼んでいるカマドの神様。そのカマド周辺専用に使った小振りの箒が本来の荒神箒。今はそのような形の箒の呼び名になったもよう。
殺されて神様になる、これって、良心の呵責から祀るのか、それとも、怨霊の祟りが本当にあったから祀っているのか。今の人たちの意識って一人ひとり異なるのかなあ。
by ojioji (2016-01-12 23:13) 

ojioji

figaroさま、コメントありがとうございます
帰郷して二年弱、新参者のぼくがよくわからないまま書いておりますので、心ある方は傍ら痛いことでしょう。一方で、行事の趣旨に思いを馳せることなく、惰性^^;で継続してきた人たちへの啓蒙にはなるでしょう(^O^)
ぼくも昨日、40年振りにお会いしたオバさまや同級生と話し出来ました。
by ojioji (2016-01-12 23:13) 

ojioji

讃岐人さま、コメントありがとうございます
素晴らしいかどうか微妙ですが、八つ墓村の世界が残っているような(^^;)
そう云えば、横溝正史の「八つ墓村」は岡山県にある八束村や岡山県津山市の津山三十人殺しがモデルでした。まあ、それだけ古くからの地域(吉備豪族)ということなのでしょう。
ちなみに、ぼくは一族のなかでいちばん因襲を蔑ろにしている者ですが、一般社会では守旧的に見られました。
by ojioji (2016-01-12 23:14) 

ojioji

まりりんさま、コメントありがとうございます
株の原義は、木の切り株とかの株でしょう。そこから派生して同族や株式などの使い方へと広がったのでしょう。
ぼくにとって新鮮だったのは、講組とは別に、頼母子講が今も残っていることでした。本来の相互扶助の目的から地縁のお付き合い的な会合に変質しているとは云え、毎月、講の夜は主婦が集まっています。
by ojioji (2016-01-12 23:14) 

ojioji

あーちゃさま、コメントありがとうございます
人物を紹介する写真では掲載許可が要るでしょうが、行事や風景を紹介する写真の人物は背景の一部と考えています。要はケース・バイ・ケースかと。昔のテレビドラマのように、たまたま画面に写っていたみたいなのが楽しいなあと。
by ojioji (2016-01-12 23:15) 

ojioji

amaguriさま、コメントありがとうございます
みよ子お嬢さんを善導とはさすが王子です。
わが家の襖絵の九割はふーちゃん画伯の作品です。残り一割がちゃとらん。この兄妹は母親半野良、父親不詳の生まれです。
キャッテリー生まれの他の猫たちは襖絵は全く描かないです。
by ojioji (2016-01-12 23:15) 

うーさん

だいぶ遅くなりましたが明けましておめでとうございます。
神事とは言え火をたけるなんていいですね。最近は個人の住宅ではたき火さえできません。
by うーさん (2016-01-13 01:19) 

ojioji

うーさんさま、明けましておめでとうございます
本年もよろしくお願いします
焚き火も自由にできない過密住宅環境の都市生活、わたしは離脱しました。
by ojioji (2016-01-13 09:39) 

ハマコウ

今でも一族が集まっての行事が続いているのですね。
我が地でも一族のつきあいはありますが 次第につきあいが薄くなってきています。
by ハマコウ (2016-01-14 22:08) 

mitsuya

山の中で祝詞をあげる神主様、ほんとに映画のワンシーンのようですね(*^^*) 豪快な焚き火の後の甘酒、いいですねぇ(*^^*)
by mitsuya (2016-01-15 02:35) 

ojioji

ハマコウさま、コメントありがとうございます
荒神様が昔のまま続いていたのを帰郷後体験して驚きました。今は上の世代の方が主体なので、世代交代したときどのようになるのかなあです。新参者にして隠者のわたしはただ見守るだけです。
by ojioji (2016-01-15 08:57) 

ojioji

mitsuyaさま、コメントありがとうございます
堂山の祠での祝詞、21世紀の今日、貴重な光景です。またこの神主様の所作・声調が素晴らしく、少し前の風間杜夫さんあるいは石丸幹二さんと渡辺謙さんをミックスしたような端正な風貌と合わさって、今のうちに(^^;)動画に残しておきたいものです。
by ojioji (2016-01-15 08:58) 

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