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【資料】2014年1月23日の石堂順子さん緊急記者会見内容 [日々の出来事]

今日1月24日の本記事は→http://ojima537-21.blog.so-net.ne.jp/2015-01-24 
 この頁は本記事の資料です。 
 
「イスラム国」人質 後藤健二氏の実母 石堂順子さんの緊急記者会見
1月23日 日本外国特派員協会にて 
【石堂さんの冒頭発言
大変お忙しい中、貴重なお時間をいただき、感謝申し上げ、一生忘れません。 
私は石堂順子と申します。ジャーナリスト後藤健二の実の母親でございますが、日本国民、そして日本政府の方々、そしてここにお集まりの方々に感謝とご迷惑をおかけしますことをお詫び申し上げます。 
私はこの3日間、私の身近にどのようなことが起こっているのか全く計り知れませんでした。そのために、皆さんに大変お忙しい中を、ご迷惑をおかけしてしまうことを心よりお詫び申し上げます。 
昨日健二の妻である嫁と初めて電話で交信いたしました。聞きますと、2週間前に赤ちゃんが生まれたそうです。私はびっくりいたしました。生まれたばっかりの、2週間しか経っていない子どもを置いて、なぜ遠い所に行ったのですかと質問しました。 
そうしましたら、先に拘束されている知人を助けるために、救出するために、何が何でもという形で飛んでいってしまった、と申しておりました。

私はそのとき感じたんですが、この地球は大切にしなければいけない、たった一つの、私たちのために神がつくってくださいました、自然がつくってくださいましたものを、その貴重なプレゼントをなぜ壊すのか、私はわからないのです。原子力を使い、地球を汚し、大気圏を汚して、そして何を求めようとするのか、私には全然わかりません。 
 
今日こうやって皆さんにお会いすることも、どこで聞いたのか、私の近いところからは会見をやめるように言う電話がいっぱい入っております。しかし、それは間違いだと思います。皆様がお忙しい中、人類のために、そして身近では私どもの拙い息子のために、お忙しい中、お時間をつくって下さったものですから、感謝を申し上げる、これが当たり前ではないかと思いまして、電話を無言で切らせていただきました。 
私はこの3日間、ただただ、何が起こっているのかわからず悲しく、迷っておりました。
健二はどういう子どもだったかと申しますと、小さい頃から、それもまだよちよち歩けない頃から、幼いお友達がいますと、いつもいつも心優しく接していた子どもです。
ですから、自分のところに出産したばかりの奥さんを置いて、そして生まれたばかりの乳飲み子を置いて出かけていったのだと思います。 
昨日、その奥さんと名告る方と初めて電話で交信いたしました。そして、私が驚いたのは、赤ちゃんを産んで、2週間にもまだ経っていないということなんです。
私は健二に憤りを感じました。なぜ、そんな乳飲み子を残しながら行くのかということ。友達が、友人がと言っても、2週間しか。子どもを守ってあげるのは親しかいないじゃないですか。心優しい子、正義感に燃えている子、と申しましても、なんかそこのところがちょっと解せませんでした。 
もうひとつ、私は不思議でならないことがございます。それは、自分たちの地球を自分たちの手で壊すということです。
原子力、原子爆弾、そういったものを研究して、私どもが感謝しなければいけない地球を壊していく。そして、そこで生活している弱者を悲しみの落とし穴に突っ込んでいく。
そのエネルギーがあったら、世界平和のために、それから地球を守っていく、そういった課題になる。将来を抱えた子どもたちのためになるような原子力であり、考えを持つべきだと思っております。 
私が今こみ上げてくる涙を隠しておりますが、そのまま語っておりますが、それは、先ほど申しました原子力の問題です。
地球を駄目にする、お水も駄目にする、すべてを駄目にする、それを一時の感情でどんぱちやるということ、それをぜひ阻止しなければいけない、そのように思います。 
もし、原子力がいい方の活用じゃなくなるのであれば、私は、私の命を失うということも、全く厭いません。それはこの席ではっきり申し上げます。
 
 
【以下、質疑応答
(インドネシアの記者) 締め切りは日本時間の2時頃だが、イスラム国に対して何かメッセージはありますか。

(石堂さん)イスラムの方々も、私どもと一緒に地球の平和を考えて、素晴らしい地球が作れるのであれば、私の命などはどうなってもよろしゅうございますので。それと、私はあんまり良い頭を持っていませんので、ぜひ皆様方からお知恵をいただければ本当に嬉しいと思います。 
そしてイスラム国の皆さんにも申し上げます。健二はイスラム国の敵ではありません。釈放を願って、そしてイスラムへの関心で渡った子です。 
イスラムの国と一緒に、恨み辛みはやめて、いい地球をつくっていただければ。ここにお集まりのみなさん全員の方々がそのような願いであると私は信じております。お忙しい中を、本当にこのような席を作っていただいてありがとうございます。私の命で代えることがあるのであれば、私は自分の命を提出することに何の抵抗も感じませんので。
健二は正義感の強い子どもですから、釈放していただきましたら、いい結果が出ましたら、きっと地球のためにも、子どもたちのためにも、未来のためにも、尽くしていける子どもだと思います。 
どうぞ、健二はイスラム国の敵ではなく、二週間しか経っていない自分の子どもを置いてまでもイスラムへ渡った人間です。
日本は唯一の被爆国ですが、被爆の後もその地球は惨憺たるものでした。こういったものは、私の命と代えるのであれば、私の命などというものは粗末なものですので、悔いはいたしません。 地球を大切にしていただきたい。私はそれだけを願っております。 
 
 
 
(記者)非常にお辛い中でご出席いただき、ありがとうございます。
恐縮ですが、一番最近、健二さんと連絡を取られたのはいつ頃ですか?
日本の一部報道では、イスラム国が直接お母さんに連絡をされたというものもありますが、それは事実ですか。 

(石堂さん)健二は、大変親思いな子どもでございましたので、行く前には私のところには連絡がございませんでした。それはやはり、ひとつは心配をさせたくなかったこと、もうひとつは自分の同胞が捉えられている、そこへ行くということには反対されてしまう、という思いだったのだと思います。 
私はそういうことに対して反対する親ではございませんで、今日も私の知人、親戚からこの場所に電話をもらっております。「なぜこの会を出席するのか、それをやめろ」という通知でした。
私はここに集まって下さっている方々、全て私と同じ考えを持っていると思うのです。自分だけの利己的な幸せ、そういうことではなく、世界中の方たちが生活しているこの地球を守ること、そういうことを願っていると思うので、そういうお話は断ってまいりました。 
それから、私の父は軍人です。朝鮮とか、そういうところのかなりのトップだったと思います。私はいつも軍用車と、三角形のひらひらする旗のある自動車で送られていました。しかし、今、私どもが写真を見ますと、私のお祖父ちゃん、教育者だったんですが、草履履きで私の朝鮮馬山の宿舎へ訪ねてきました。私はつい最近まで、おじいちゃん、なぜそんな格好で朝鮮へ来てくれたの、恥ずかしいという思いをしたことがありました。しかし最近わかったことは、ちゃんとした格好をすれば、家族とか周りの人々に反対されたんだと思います。それでひと目息子に会いたいその一心で、海峡を渡ってきたと思うんです。 
私も、そういう切ない親の気持ち、そういうのは現在は非常によくわかると同時に、すべての地球上で住んでいるお母様方、どういう気持ちでいらっしゃいますか。 
一生懸命母の手で育てて、そして戦争に敗れ、こういうことを少しも考えない方は居ないと思うんです。戦争はやめていただきたい。美味しい白米から麦ご飯に変えたとしても、それは母たちの喜びだとおもうのです。
どうぞ皆さんのお力で、健二の命を救って下さい。 
ただ、私は自分の子どものことだけを言っているのではないのです。健二はユニセフとか、そういった子どものことを非常に考えておりましたので、今度、命あって帰るならば、日本のみならず世界中を回って次世代を担う子どもたちの教育にも携わっていただきたい、そして、原子力の無い国をつくっていただきたい。そんな言葉をかけてやりたいと思います。
我が身を捨てることですね。
 
 
 
(イタリアの記者)私の国では、イスラム国ではないですが、シリアで拉致された女性を救うために身代金が払われました。つまり、国によってはもっと柔軟な態度をとるところもありますよと。そういうメッセージを日本政府に対して出しますでしょうか。 
 
(石堂さん)生意気かもしれませんが、健二のしたことは、つまらないことと言われるかもしれませんが、しかし、生まれて2週間も満たない子どもを置きながら、同胞日本人の救出に向かったんです。
是非とも、優しい気持ちで行ったのではなく、もっとイスラムに対しても違う感情があったと思います。それはなぜかと申しますと、捨て身で行ったということです。 ということは、やはりイスラムの国、そういう方にも、色々会って話をすればわかりあえる地球人たちだと判断したからだと思います。 
イスラムの方々に日本人は皆んな好意的に接していると思います。私もこのような場所でお話をさせていただきまして、これほど海外のジャーナリストの方々が捨て身で息子のためにやって下さっています。そこから想像するならば、きっとイスラム国の中でも、そういう方はいっぱいいらっしゃると思います。そのときは是非日本に申し出て下さい。 
日本国も後藤健二のこういった行為のためにお力を貸して下さった御国だと思えば、そう思えなくても、日本は第二次世界大戦を経験しております。子どもたちが泣き叫び、体中の皮が剥けて、そんな悲惨な無条件降伏をした国です。わからないことはないではありませんか。
私の命と地球を守ることの取り替えが利くならば、私はこの身を捧げてもやはり綺麗な地球をつくっていきたい。子どもたちの未来を、素晴らしい教育者を育てながら、そして平和を考えて育つならば、やっぱり子どもも喧嘩好きな子どもだけでなく、平和な心の子どもが育つのだと思います。 
 
 
 
(フランスの記者) やはり母親の涙というのは、見ている人達の心が裂けるような気持ちになると思います。イスラム教の信者もやはり女性を尊重していると言われます。
私の国フランスでは、自分たちの考えをデモなどを通じて、一生懸命表しています。 
今日は非常に特別な機会です。今までいろいろなペーパーも用意されていると思いますが、そうではなく、母親の涙というのは最も強い武器でもあると思いますので、イスラム国の組織に何か訴える、お母様の正直なお言葉を言っていただけますでしょうか。彼を捕えている方々にお母様としての言葉を述べていただけませんでしょうか。

(石堂さん)イスラムの方々にお願い申し上げます。私どもの子どもである後藤健二は、幼児にものを教える事、低学年から大学まで指導することを最大に得意としております。そして、イスラムのことは決して嫌いではなく、逆の人間だと思っておりますので、もし元気で帰って来ましたら、こういう国の、イスラム国と共に歩んでいる、そして世界にはこういう科学の力を持っている国もいる、そして第一番に子どもの幸せを考えている、こちらにいらっしゃいます方々のような方々もいる、少しはあちらの言葉も覚えて来るかもしれませんので、世界平和のために身を尽くし心を整えて学んでいく、そういう若者にしたいと思います。
彼はお友達を救うために、今回イスラムに出発いたしました。健二は幼い頃から弱い子ども、そういった方々に優しい子でございました。 
 
 

(イギリスの記者)1977年に起きたハイジャック事件で、当時の福田首相は身代金を払って人質の釈放を実現したわけです。その際には批判もされましたが、福田首相は「人命は地球より重い」と言いました。そういった言葉を安倍首相にも思い出していただきたいと思いますか。 

(石堂さん)はい、非常にそれを願っております。
それと同時に、健二も幼稚園、小学校、中学校、それから大学までも教師をした人間ですので、ぜひイスラム国で日本で勉強したいというお子さんがいましたら、ぜひ健二に申し付けていただければ一級の指導をすると思います。 
健二にとって日本はイスラム教諸国の敵ではなく、友好関係の、そしてイスラムのお幸せを願っている、私などよりも平和を願っているからこそ、知人が捕えられたと聞けば、何を置いても、二週間しか経っていない赤子を置いても飛行機で行ってしまった子どもですから、イスラム国にもそのような御縁がございましたら、私も息子と一緒に全力を持って子弟教育に当たらせていただきたいと思います。 
それから私の家も開放したいと思います。世界に精神のきれいな、平和を求める子どもたちを一杯つくっていきたい。それが私の願いでございますので。それは健二が日頃いつも口にしていた言葉だからこそ、私の口を使って言わせているのだと思います。 
 
 
 
(シリアの記者)先ほどより「イスラムの方々」と口にされていますが、健二さんを捕らえている団体は「イスラム国」という団体で、イスラムの国々の8割、9割で「これは本当の国家ではない、そしてイスラムの信者のやるようなことではないことをする団体だ」と非難されていることはご存知でしょうか。「イスラム国」が傭兵や犯罪者だったり、社会に不満のある人々による組織であることはご存知でしょうか。また、例えば地域のいろいろな諜報機関の出先であるとまで非難されている。 「イスラムの人々に」とお話をされていますが、彼らが必ずしもイスラムを代表するものではないということをご存知でしょうか。 

(石堂さん)そこまでは存じ上げておりませんでした。失礼いたしました。 そのお話を聞いて、もしイスラムの方からお子さんが日本で勉強したいとか、そのような方がいらっしゃいましたら、私が全力を持ってお守りいたします。そして私の家でしっかりとお勉強していただくことをお約束いたします。 
 
 
 
(ロシアの記者)この3日間、日本政府から何か連絡がありましたか?自分から政府と何か話をしましたか?

(石堂さん)全く日本政府から云々ということとか、そういったことはございません。ですから、お約束すること、皆様方の国から日本を知りたい、学んでみたいみたいなお子さんがいましたら、日本国からは何の話もございませんが、ここで私は、私ができるかぎりのことをさせていただくことをお約束させていただきたいと思います。 

【退場間際に席を立ちつつ
(石堂さん)地球のために力を合わせて頑張ります。

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