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犠牲なき信仰、ティック・クアン・ドック、ロブサン・ロジン 2014-08-30 [好きな言葉や拙見]

昨日は秋の風情などと書きましたところ、
夜中に寒さで目覚めました。
ダイニングの温度計がたぶん初めて20℃を割りました。
猫たちが甘えてではなく暖を求めて、
ノルくんが右脇に、
みうめちゃんが左脇に、
初めはぼくが炬燵になっているうちに熱量保存の法則が作動、
やがて熱平衡を経て、
猫炬燵を満喫することが出来ました(^^)v
気付かずにぼくを暖め続ける猫たち。

寒かったのも朝早くまで。その後は秋晴れの下、ぐんぐん気温は上がり昼前には30℃。畑の世話と家の周りの草刈りや剪定をしているうちに暑さと空腹で朦朧状態。飯食わずに正午過ぎまで^_^;。

今日の収穫たっぷり。
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久し振りにミニトマトをたくさん収穫。間で病気や虫害で駄目になっていましたが、その後に実った子たち。赤い中玉は挿し芽からの実です。
茄子の右に見える緑の茎は生姜。茎生姜として初めて今夜、酒肴にする予定。

じゃらしに遊ばれるちゃとらん。
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手足が長いちゃとらんならではのポーズ。
アメメならではの位置取り、要するに動けざること山の如し。
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先日、ちゃとらんがアメメの吐瀉物を食べていた記事を載せましたが、先程ブログを書きに2階に上がるとき、廊下でアメメがこぽっこぽっ、こぽっこぽっと例の音をトイレの入り口で。するとちゃとらんが駆け寄ってスタンバイ。げろっとアメメが吐くと即ちゃとらんがむしゃむしゃと(;_;)。
食べたてのフードとは言え、恒例化?
病原菌の感染の心配以外は、気持ち悪いだけで、ある意味、温め済みの胃に優しい消化酵素入り流動食とも言えます^_^;が、どうしたものか。


昨日、ディオゲネスの記事の閲覧が少ないと嘆きましたが、今日見ると100に届いていました。リンクから閲覧くださった方々ありがとうございます。お盆の最後8月15日の記事というのもあったかも知れません。

ではマハトマ・ガンジーが遺してくれた、資本主義が陥る7つの社会的罪シリーズの愈々7つめの大罪にまいります。

【7つの社会的罪 マハトマ・ガンジー】
7 犠牲なき宗教 (Worship without Sacrifice)

念の為、宗教というとすぐ何々宗とか何何派という宗派宗教を思い浮かべる人が多いですが、もっと根源的な信仰のことです。わかりやすく言えば、死あるいは死後をどう受け容れるか、どう迎えるかということです。無宗教という信仰もあります。
だから直訳の「犠牲なき信仰(は大罪である)」のほうが適切と考えます。何れにしても、宗教観の希薄な現代の日本人には直感的には理解しにくい言葉でしょう。

では、犠牲とはどの程度のものを言うのでしょう。
今の日本人には、穏健な宗教が良い宗教というイメージを抱いている方が多いように感じます。

しかし、宗教家・信仰者が自らを犠牲にして人々の命を救った話は、世上多く語られています。たとえば青函連絡船洞爺丸事故での外国人宣教師ディーン・リーパー、アルフレッド・ストーン、ドナルド・オースの話や、実話を元にした小説「塩狩峠」(三浦綾子)での乗客を守るため自らの身体を犠牲にして汽車を止めようとレールに飛び降りた永野信夫の話などがあります。
死と向き合わず目を逸らせている現代日本人には、この手の話は重すぎて関わらないようにしている方が多いのではないでしょうか。
だからこそ、敢えて、自らを犠牲に出来る信仰の姿を紹介しておきます。

ベトナム戦争下の1963年6月11日、僧侶ティック・クアン・ドック師が当時の南ベトナムのゴ・ディン・ジエム政権(アメリカの傀儡政権)に抗議するため、サイゴン(ホーチミン市)のアメリカ大使館前で自らガソリンをかぶって焼身抗議(自分の都合ではなく衆生救済のための捨身の意味で自殺という言葉は使わないでおきます)しました。
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[ティック・クアン・ドック師
信者たちが拝跪する前で、燃え上がる炎のなか蓮華坐を続け、絶命するまでその姿を崩しませんでした。その衝撃的な姿がカメラを通じて世界中に放映され、ベトナム国内だけでなく国際世論に大きな影響を与えることとなりました。
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[ティック・クアン・ドック師
ニューヨークタイムス記者デイビッド・ハルバースタム「炎が体から舞い上がり、体はどんどん小さくしぼんでいき、頭は黒く焦げていった。あたりは皮膚が焼ける臭いがたち込めた。人間というのは驚くほど早く燃えてゆく。私の後ろからは集まったベトナム人のすすり泣きが聞こえた。泣くにはあまりにショックで、書きとめたり疑問を投げかけるにはあまりに混乱し、うろたえて、考えることすらできなくなった。燃えていく彼は微動だにせず、声も発さず、彼の落ち着きはらった様子は周りの泣き喚く人々とのコントラストを醸し出していた」

ゴ・ディン・ジエム大統領の弟にして秘密警察長官であったゴ・ディン・ヌーの妻のマダム・ヌーは、アメリカのテレビインタビューでこの事件を「あんなのは単なる人間バーベキューよ」「反米運動に輸入ガソリンを使うなんて矛盾してるわ」「今度同じ事をするならガソリンとマッチを進呈するわ」と発言し、それが全世界に報道されたため、南ベトナム国内や米国だけでなく全世界の顰蹙を買い、国民のジエム政権への反発をいっそう高めることとなりました。
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[マダム・ヌー]何がマダムじゃ、ヌーで充分じゃ、齧歯目系の容貌だがヌートリアに失礼じゃ。
11月にはクーデターが発生し、ジエム大統領および秘密警察長官ヌーの兄弟は決起部隊に殺害されました。
日本では東京オリンピックを翌年に控えて高度経済成長に浮かれていた時代のことです。
マダム・ヌーは国外逃亡して生き延び、統一ベトナムに戻ることも出来ないまま2011年4月24日ローマの病院で87歳の生涯を閉じたとのことです

ティック・クアン・ドック師の焼身抗議から50年後、2012年7月17日の正午前後に、チベット北東部のアバ自治州で18歳のチベット人僧侶が焼身抗議(自分の都合ではなく衆生救済のための捨身の意味で自殺という言葉は使わないでおきます)を企て死亡したとの知らせをチベット中央政権は受けました。
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[ロブサン・ロジン
焼身抗議を行ったのは、バルカム県のガロン・ツォドゥン・キルティ僧院の僧侶、ロブサン・ロジンで、自らに火を放ち、「チベットに自由を! 独立を! ダライ・ラマ法王帰還を!」と唱え、市庁舎に向かって行進、即死。
ジョルゲとツェポポの息子であるロブサン・ロジンは、ツォドゥン・キルティ僧院の最も優秀な学生の1人だったということです。
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[ロブサン・ロジン
中国共産党政府によるチベット国侵略についてまとめておきます。
近年、チベットを訪れたある日本人の記事。現地で働いていた中学生ぐらいのチベット系の少年を作業服を着た中国人らしき人物が突然蹴り飛ばし怒鳴りながら細い木の棒で殴りだした。通訳に「あいつは何を言っているんだ?すぐにやめるように言え!」と言ったところ、通訳の中国人は「何がいけないの?あいつらは叩かないと解らない」といって平然としていたそうです。

独立国家だったチベットの中国共産党政府による支配が始まったのは1951年のことでした。
中国は、仏教国であったチベットの95%以上の僧院を破壊し、多くの僧侶を還俗させ、経典を焼き、仏像を持ち去って溶かしました。また、僧院を中心とした社会の仕組みを壊し、チベット人の土地を勝手に分配し、遊牧民から放牧地を取り上げて定住させようとしてきました。そして、1959年3月チベットの首都ラサで「改革解放」の名のもと「民族浄化」を開始。15万人の僧侶と尼僧は公開虐殺によって僅か1400人に。僧侶を、滑車に仏像を吊るしてその重みで絞首刑にし、尼僧の女性器に警棒の形をした5万ボルトのスタンガンを挿入して感電死させ、死体は裸のまま路上に捨てられました。 一般民衆の犠牲者も120万人に。 チベット男性に「強制断種」つまり去勢手術をし、チベット女性には中国男性と交配(性交)させ民族の血統を絶つ「強制交種」を実施しました。 中国漢民族は大昔からやることが常軌を逸しています。去勢手術は、閻魔大王も平伏す悪業の限りを尽くした、下半身の行儀も頗るよろしくなかった毛沢東にこそ施すべきでした。
生き残った方の証言によると、親の死体の上で子供に踊らせ、その泣いている子どもを人民解放軍が笑いながら銃殺していたそうです。

ジュネーブの法律家国際委員会が受理した供述書によると、
何万というわが国民が殺された。軍事行動においてばかりでなく、個人的に、また故意に殺されたのである。(略)彼らは銃殺されたばかりでなく、死ぬまでむち打たれたり、磔にされたり、生きながら焼かれた。溺死させられたり、生きたままで解剖されたり、餓死させられた者もあった。絞め殺されたり、首を吊って殺されたり、熱湯による火傷で殺された。又、ある者は生き埋めにされたり、はらわたを取り除かれたり、首を切られたりして殺された。 こうした殺人行為はいずれも公衆の面前でなされた。犠牲者の同じ村人、友人たち、隣人たちは、それを見物するよう強いられた。
とあります。

このような酷い迫害を受けても、チベット人は仏教徒のため、人を傷つけるテロなどの行為には決して手を染めません、戒律が許しておりません。正義のテロを有りだと考えるぼくには歯痒いですが、彼らは、ベトナムのティック・クアン・ドック師のように焼身という形で自らの命を捧げて、中国共産党政府の非道を訴えているのです。まさに自らを犠牲にした信仰です。尊すぎます。

中国共産党政府は、チベット僧の信仰に支えられた尊い自己犠牲の行為をテロ扱いして取り締まるという無慈悲極まりない対応。
なぜか日本の新聞では、中国に気を遣ってか、扱いが小さ過ぎです。

[捨身飼虎]玉蟲厨子密陀絵模写 絵師不明 明治時代 東京国立博物館
C0016060.jpg
崖の下、
飢えた母虎が我が子を食べようとしている。
それを見た王子(釈迦の前世の姿)が崖から投身、
自分の体を虎に捧げる。
自分の身を捨て他人を救う。
衆生救済、
菩薩心。

RFAアジア自由放送によると、2009年以降2014年5月30日現在、合計136名のチベット人(中国チベット自治区ほか、インド、ネパール在住を含む)が焼身抗議、内死亡者数は113人にも達しているとのこと。僧侶、尼僧に限らず、一般の若者も多いとのこと。

日本では、抗議の自殺を報道で大きく扱わないルールがありますが、反対です。自らの命を賭して訴えているのですから、交通死亡事故とかより遥かに大きく取り上げてほしいものです。それに影響されて後に続く人が出ても全く問題無いと思います。遺志が通じたわけで、めづるべきことでしょう。
僧侶・故ロブサン・ロジンを紹介したのも、日本の読者の方たちに知ってもらって、彼の死が少しでも現世で報われるようにとの願いからです。

「チベットに自由を! 独立を! ダライ・ラマ法王帰還を!」と叫び、
自分自身の幸福を望むのではなく、
捨身、即ち、焼身という最高の非暴力によって、
飼虎、即ち、利他の心を体現する、
良き死を遂げることで、良き来世を迎えられると信ずる、
我々からすれば痛ましい、悲しいことと感じるかも知れませんが、
信仰者にとっては至福の行為なのかも知れません。

間違った少数民族政策を続けている中国政府、
日本にとって、他山の石ではありません。

Amazonのレビューを紹介します。以下、引用、緑文字。
272 人中、261人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
 日々マスコミに抱いていた疑問が一気に氷解する一冊。, 2012/1/31
By クリス "クリス"
レビュー対象商品: 最終目標は天皇の処刑 中国「日本解放工作」の恐るべき全貌 (単行本)
尖閣事件の時、一般の私達は中国の無法ぶりに怒っていたのに、何故、日本のテレビ局のコメンテーターは「日本人」でありながら「中国の言い分」を代弁し、果てに沈黙したのか。
例年より暑かった、寒かった、に終始し、挙句グルメリポートを流すニュース。チベット僧侶が中国への抗議行動で亡くなっているそんな大事なことを教えてくれたのは「関西テレビのアンカー」だけ。
あんな薄汚い熊に何千万も払ってレンタルなんてマッヒラごめんなのに、パンダが来たことを微笑ましく友好的に演出する、NHK。
私だけではないはずです。「テレビって何故こうなの?」「マスコミってどうして?」ペマさんの仰るとおり、(中国に限ったことではないですが)隣国のスパイに業界自体が侵略されていると考えると、余りに奇矯で目に余るマスコミの言動は全て納得がいきました。
ペマさんは「チベットは余りに内向きで、それが国家を滅ぼした」と、ありましたが、これを読んで、今の日本もそうだと思いました。ありもしない自虐的な歴史を捏造して信じてみたり、外国から来たペマさんが呆れているのが、非常に伝わりました。
勇気を持って、隣国の真の危険性を警告するこの書を世に出して下さった出版社の方、ペマさん、ありがとうございます。(Amazonレビュー、以上)

チベット亡命政府の日本代表を務めたペマ・ギャルポは、チベットの多くの地域は遊牧生活の地であり、中国政府の主張するような意味での「農奴制」が果たして存在していたかと批判した。また、当時のチベットに身分制や貧富の差があったことは事実であるが、それは歴史的にどの国でも珍しくなく、中国でも貧富の差は解消されていないどころか、格差は激化している、としているし、「農奴」についても中国や西欧でも存在したし、そのことをもって中国によるチベット併合を正当化することはできないと反論している。(Wikipediaより)
DSCF1431.jpg
茹で蛙ちゃとらん「中国からレンタルしたあの薄汚い熊、大熊猫ターションマオって言うのかな。近頃ノルくんが風体だけじゃなくて動作まで似てきた気がするよ。ぼくたち尋常な猫のほうがよほど可愛いのにね。ちなみに、日本のお葬式の棺桶は9割が中国産、墓石も安い中国産が人気みたいだよ。金カネの前にはもっと大切な主義主張を蔑ろにする風潮が悲しいなあ。拝金主義って言うんだよね」
※ちゃとらん、妙に賢いことを言っています。

飛び飛びで7回に亙って紹介しましたマハトマ・ガンジーの資本主義が犯した7つの社会的大罪シリーズ、これを持ちまして完結とします。長文にお付き合い、まことにありがとうございますm(_ _)m
暫くは、枯淡の身辺雑記でも(^_^;)と思っております。


それでは皆様、
あ 有難いなあ
し 幸せだなあ
た 楽しいなあ

都市生活者も食材の自給を楽しみましょう(^_^)v
お年寄りや社会不適合者(儂のこと)や生活保護受給世帯よ、
天然農法で幸せな自給自足の生活を(=^ω^=)
読んでくださってありがとうございますm(__)m
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ojioji

この日の記事、尊敬する偉大なブロガーの方たちからniceをいただき非常に光栄です。
大衆迎合路線は世を堕落させます。
民主主義も程々にしとかねば、例えば平沼赳夫氏と女子高生コンクリート殺人事件の刑期を終えた犯人とが同じ権利を有するというとんでもないシステムのせいで、日本社会の品性がどんどん低きに流れております。
本文で猫を被ってコメントで遊んでみました(^o^)
by ojioji (2014-09-05 10:02) 

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